高い定量性と再現性ならびに迅速性を提供するリアルタイムPCR法は、遺伝子発現解析や遺伝子検査において必要不可欠な手法です。
本装置は、高性能ハードウェアと非常に使いやすいソフトウェアを搭載しているリアルタイムPCR装置です。
安定した温度制御と光学システム
本シリーズの加熱冷却システムには、TaKaRa PCR Thermal Cycler Dice®シリーズで実績のあるペルチェ素子を使用しており、ウェル間での温度誤差が最小限に抑えられます。また、上方から96ウェル（または48ウェル）を同時に測定するカメラ撮影方式で測定時間差のない蛍光検出を行うため、ウェル間での検出誤差がほとんどありません。その結果、ウェル間・実験間で高い均一性、再現性を実現しています。
温度制御速度の向上
従来機の約2倍の熱量（吸熱量・発熱量）を移動できるペルチェ素子を採用しています。加えて0.1 ml／96穴アルミ製ブロックの形状等を最適化することで温度伝導度が向上。40 cycleの所要時間が約30分短縮されました。
高速化と反応・検出の高い均一性を両立
96ウェルで同一の反応を行い、Threshold Cycle（Ct値）の精度を求めることで、反応および検出における優れた均一性をN=96で確認しました。（鋳型：Mouse cDNA 1 ng ターゲット：Actb遺伝子）
TB GreenTM 検出（インターカレーター法）、プローブ検出など様々なケミストリ（分析）に対応
FAMおよびROX/Texas Redの2種類の蛍光フィルターを標準装備しており、TB GreenTM 検出や各種蛍光標識プローブでの検出によるリアルタイムPCRが可能です。ROXを補正に使用しないため、ROXも検出用波長として有効に利用できます。FAM標識プローブとROX標識プローブによるマルチプレックスPCRも可能です。
スタンドアロン制御が可能になり、使いやすさが向上
従来のように装置とPCを併設する必要がなくなり、「省スペース化」しました。手狭になりがちな実験スペースを節約可能。データはUSBメモリで持ち運びでき、個人用PCでのデータ管理・解析もスムーズに行うことができます。
